ここでは、オーストラリアの入国・出国・滞在事情をまとめています。オーストラリアへの渡航前後の流れや、ビジネス滞在時に知っておきたい情報、また出張がスムーズになるようなポイントを解説。短期出張でも長期の業務滞在でも、役立つ内容をまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
オーストラリアは広大な国土と多様な文化背景を持つ国です。観光客はもちろん、ビジネス目的で来訪する方も多く、入国にあたって必要となる各種手続きが整備されています。
新型コロナウイルス関連の渡航条件はほぼ撤廃されつつありますが、状況は随時変化する可能性があるため、渡航前にオーストラリア政府の公式情報や外務省海外安全ページなどを再確認するのが賢明です。出発直前に急な規定変更があるケースも考えられますので、余裕をもって準備することをおすすめします。
オーストラリア入国時の規定やビザ要件はもちろんですが、出張を終えて日本へ帰国する際にも、さまざまな条件や手続きが関係してきます。
多くの方は、帰国便にチェックインする前にパスポートや航空券の確認などを行い、出国審査(Departures)を通る必要があります。オーストラリアでの出国手続き自体は簡素で、大きな混雑がなければスムーズにゲートへ進めるでしょう。ビジネス出張の場合、出国前に会社経由で支給された携帯品や会社備品などがないか最終チェックし、持ち込みを行った機材の再持ち出し忘れなどに注意する必要があります。
以前は日本帰国時にワクチン接種証明や出国前72時間以内のPCR検査陰性証明が求められたり、待機期間が指定されたりしていました。しかし2024~2025年現在は、これらの規定は大幅に緩和され、多くの国からは自由に入国できる状態です。ただし、世界的な感染症の状況によって再び規制が導入される可能性がありますので、出発前に日本の厚生労働省や外務省が発信する最新情報を確認しましょう。
コロナによるパンデミック発生当初は、厳しい入国規制や長期のロックダウンなど厳格な措置が取られていました。しかし、ワクチン接種率の向上に伴い、各種規制は段階的に緩和。現在では、入国前の検査陰性証明の取得やワクチン接種の要件は撤廃され、2022年10月には感染確認後の自己隔離義務もなくなっています。
ただし、感染状況によっては規制が再強化される可能性もあるため、必要に応じて在オーストラリア日本国大使館やオーストラリア当局の公式サイトで最新情報を確認するようにしましょう。
※参照元:外務省「オーストラリア」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/oceania/australia.html)
オーストラリアへ出張する際には事前の準備が大切です。以下の項目を準備し、スムーズな出張を目指しましょう。
パスポートはオーストラリア入国時点で6カ月以上の残存期間が推奨されます。正式には滞在日数+αでも良いとされますが、航空会社によっては6カ月以上を条件にする場合があるので注意しましょう。また、パスポートが旧姓のままだったり、ICチップが破損しているケースは申請が上手くいかない恐れがありますので、早めに確認してください。
日本からシドニーやメルボルン、ブリスベンへの直行便は複数の航空会社が運航しています。ただ、便数や曜日が限られることがあり、価格も変動しやすいです。出張日程が確定次第、早期予約するとよいでしょう。乗り継ぎ便を利用する場合、アジアの主要都市(シンガポール、香港など)を経由するルートが候補になります。乗り継ぎ時間が長くならないように注意が必要です。
また、ホテルを選ぶ際には、ビジネス街に近い大型ホテルを選ぶと、朝食や会議室などのビジネス向けサービスが充実しています。中長期滞在の場合、サービスアパートメントやキッチン付きの部屋を検討すると、食費を抑えられたり、部屋で落ち着いて仕事ができたりするメリットがあります。
オーストラリアのコンセントはType I(ハの字)の形状で、電圧は220~240Vです。パソコンやスマートフォン用に変換プラグを必須アイテムとして用意しましょう。モバイル通信は海外ローミングだと通信料金が高くなる場合があるため、空港でSIMカードを購入したり、ポケットWi-Fiを借りて持参したりするのがおすすめです。
長時間フライトや気候の違いで体調を崩すことを想定し、常備薬や胃腸薬、酔い止めなどを携帯しましょう。また、海外旅行保険には必ず加入しておくと安心です。クレジットカード付帯保険でも十分でないことがあるので、補償内容を確認してください。
日本とオーストラリア(東部標準時間)の時差は1~2時間ほどと少ないのですが、フライト時間は最短でも7時間前後かかります。体力的な負担や時差ぼけが軽減されるぶん、長時間の移動による疲労に留意しましょう。到着直後に重要な会議を予定する場合は、前日に現地入りするなど余裕を持ったスケジュールを組むのがおすすめです。
また、シドニーからメルボルン、ブリスベンなど国内線を利用する場合も、空港移動やセキュリティチェックに時間がかかります。国内移動であってもフライトが遅延する可能性を考慮し、十分な移動時間を見込んでスケジュールを立てるとよいでしょう。
南半球に位置するオーストラリアでは、季節が日本と逆で12~2月が夏、6~8月が冬に該当します。同じ時期でも北部や南部で気温差が大きいです。出張時期に合わせて、滞在都市の平均気温や降雨量を調べておきましょう。朝晩と日中の気温差が大きい地域もあり、薄手の上着などを常備すると安心です。
また、オーストラリアは紫外線量が高く、年間を通じて日差しが強めです。日焼け止めや帽子、サングラスなどで対策することをおすすめします。屋外での長時間作業や出張先への移動中にうっかり日焼けしてしまう人も少なくありません。また、都市部でも乾燥が進んでいる時期があるため、リップクリームや保湿アイテムを持参すると快適に過ごせるでしょう。
オーストラリアの職場では上司や部下の関係が比較的フラットで、ファーストネームで呼び合うことも多いです。ただし、いきなり馴れ馴れしくするのではなく、相手が名乗ってきた呼び方に合わせる形がよいでしょう。
ミーティングでは、自分の意見をはっきり伝える姿勢が求められると同時に、相手の意見にも敬意を払い、積極的に取り入れようとする柔軟性が好まれます。
服装はビジネスカジュアルが主流で、ネクタイをしない男性も少なくありません。ただし、大企業との正式な商談や金融機関への訪問など、状況によってはスーツやジャケットが望まれます。社内イベントや懇親会などでは、さらにラフな格好で参加する場合もあり、それぞれのTPOに合わせて選択するとよいでしょう。
クレジットカードのスキミングや不正使用を防ぐため、ATMや店頭端末でカードを使用する際に警戒を怠らないことが大切です。レシートや明細書も保存し、オンライン明細と照合する習慣をつけましょう。複数枚のカードを持参する場合、メインとサブで保管場所を分けておき、紛失リスクに備えます。
また、空港や公共交通機関で荷物を置き去りにしないようにしましょう。荷物を一時的に放置すると、不審物扱いを受ける可能性があります。大都市で行われるイベントやスポーツ観戦など、大勢が集まる場所はセキュリティが厳重な場合もあります。誘導に従い、カバンの中身チェックなどの手間を想定してください。
ここまでの内容を踏まえ、「オーストラリア出張はどう準備すればよいのか」を整理してきましたが、企業が多くの海外出張を抱える場合、手動での手配・経費管理には限界があるかもしれません。
そこで検討してみていただきたいのが、「出張手配システム(BTM)」です。航空券やホテルの手配、経費精算を一元管理するツールで、効率的に出張管理を行うことでコスト削減にも繋がります。特に海外出張が多い企業にとって、導入のメリットは大きいでしょう。
出張手配システムにはさまざまな種類がありますので、自社の課題を解決できるものを選びましょう。
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特徴
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