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出張後の旅行について

せっかく遠方に出張したのなら、そのまま旅行を楽しみたいと思う方も少なくありません。しかし出張後に旅行をすることで、思わぬトラブルに発展する恐れもあるので注意が必要です。このページでは出張後の旅行を行う際の解決策などについて紹介します。

出張後の旅行を許すと問題がある?

ワークライフバランスが重要視されるようになった近年では、出張後に旅行を楽しみたいと思う社員も増えてきています。社員にとっては出張後に有給を取得していれば問題ないと思うかもしれませんが、会社側にとっては様々な問題の発生を孕んでいるので注意が必要になります。

出張時に宿泊したホテルの費用は会社負担ですが、そのまま旅行をする場合の宿泊費も全て会社負担となれば経費が掛かりすぎてしまいます。また交通費に関しても往復を支給するのか、片道だけで良いのか迷ってしまう状況に陥ってしまいます。

仕事が目的で出張先まで向かったものの、私用の観光も行えば、どうしても会社経費では認められないような費用が発生するものです。そういった費用の扱いをどうするのか、どの勘定項目になるのかなど経費関連の問題が発生しやすくなります。

出張後の旅行における問題の解決策とは

様々な問題が発生しかねない出張後の旅行ですが、どのように問題を解決したらよいのかでしょうか。ここでは問題の解決策について紹介します。

社員のプライベートな旅費なら会社が精算する必要はない

業務のために社員が出張して費やした費用であれば、会社は業務に必要な費用として精算しなければなりません。交通費・日当・宿泊費などの出張旅費は経費として扱われ、非課税となります。しかし業務に一切必要のないプライベートな旅費であれば、出張旅費として計上はできません。

もちろん出張時にかかった費用は経費扱いとなりますが、出張後に旅行したときにかかった費用は会社が精算する必要はありません。もしプライベートな費用まで精算してしまえば、想定以上に予算が掛かってしまうので注意してください。

領収書があっても宿泊費は支給しない

一般的に出張時に泊まったビジネスホテルなどの宿泊費は、後日会社にて精算します。しかし仕事ではなくプライベートな旅行目的として、出張後にも同じホテルに宿泊し続けたなら、その分の宿泊にかかった費用を精算する必要はありません。個人的な宿泊費まで旅費交通費として計上すれば、税金に関する問題が発生するリスクが高まるため注意しましょう。

基本的にプライベートな旅行にかかった宿泊費は業務上必要不可欠な経費としてはみなされません。後日精算の対応をしないようにしましょう。

交通費の後日精算は状況に応じて判断を

交通費の清算は、出張するために必要不可欠な往復の交通費については経費として取り扱っても問題はありません。ただし出張後にプライベートな旅行を行い、出張先から他のエリアに移動した場合の交通費の精算はしなくて問題ありません。

たとえば東京の勤務地から出張先の広島に移動し、プライベートな旅行で広島から福岡に移動したとします。東京と広島間の往復の交通費は経費ですが、広島から福岡の往復の交通費は経費となりません。

出張後に有給でそのまま旅行!労災は適用される?

出張後に有給休暇を取得して旅行をした場合、労災として認められるかは難しいところです。たとえば、金曜に出張して土日に旅行するのであれば旅行中は休日のため、労災の適用にはなりません。しかし水曜に出張をし、有給休暇を取得して木・金曜に旅行をするのであれば、有給休暇中なので労災の適用だと考える人も少なからずいるでしょう。

しかし、労災は労働中に起きた災害や、事業主の支配下で起きた事故などに対して補償されるものです。そのため有給休暇中の事故に対して、労災が適用されるとは考えにくいでしょう。

出張後に旅行をするのであれば、どこから労災の適用として判断されるのかは状況によって大きく変わってきます。そのたえ前もって労務士・税理士などの専門家に確認しておく方が良いでしょう。

出張後そのまま旅行を続けるブレジャーが注目を集めている

ビジネスとレジャーを組み合わせた「ブレジャー」という言葉が注目されています。とくに海外の企業や外資系企業が効率性を求めて、出張をかねて休暇を取得するスタイルで、観光庁などでも推進しています。日本においても金曜まで出張を行い土日に観光する方や、出張後に有給取得して旅行する方も徐々に多くなってきているでしょう。

せっかく観光地まで訪れたのに仕事だけで帰ってしまうのは勿体ないと考え、旅行を思いっきり楽しむことでプライベートな時間も充実させることができます。またブレジャーなら社員にとっては有給取得の抵抗感も減らせるというメリットもあるでしょう。

社員間での不平等を感じさせないように注意しよう

ブレジャーが普及することで社員・会社側にとってもメリットがあります。しかし出張が多い社員と出張が少ない社員では旅行する機会が異なるので、不平等感を覚えやすくなるので注意が必要です。

会社側はどこの部署で働いていたとしても労働者を平等に扱わなければならず、出張の多い社員のブレジャーを認めるのであれば、年次休暇などのバランスも考慮する必要があります。社員間で不平等が生まれないように、顧問弁護士などと相談しておきましょう。

事前にルールを作り問題の発生を防ごう

出張後の旅行を認めることによって、さまざまなトラブルに発展する恐れもあります。だからこそ事前にルールを作り、大きな問題が発生しない仕組みを構築することが大切です。経費として精算できる範囲や、どこまでが個人負担になるのかなども明確にしておきましょう。

今後はますますブレジャーを行う社員が増えると予想されるので、社員間の不平等も起こらない仕組みづくりが重要となってきます。専門家と相談しながら、ルールを徹底的に考えましょう。

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